森見登美彦取材

本日は森見登美彦さん(http://d.hatena.ne.jp/Tomio/)の取材。
森見さんは京都にお住まいなので、インタビュアーとカメラマンと一緒に京都まで。夕方くらいに入り、賀茂大橋(『四畳半神話大系』で蛾の大群がやってくるところ)、下鴨神社(『有頂天家族』の狸一家の棲家)、叡山電車(『有頂天家族』で狸の兄弟が化けちゃったりする電車)などをロケハンする。そうして回っていると、いかに森見作品が京都の狭い範囲を舞台にしているかが実感としてわかってくる。上記の重要な三カ所は、ほとんど隣り合っていると言ってもいいくらいで、徒歩ですぐに移動できる距離にある。
ロケハンののち、7時に森見さんと京都駅で待ち合わせをしてまた賀茂大橋に逆戻り。森見さんは作家としてご活躍でありながら、現在も図書館にお勤めである。お忙しい中、無理を言って勤務後に取材の時間を取っていただいた。ありがたい。
写真撮影はいまでも慣れないという森見さんを、衆人環視の中、賀茂大橋叡山電車京都大学などで撮影させていただく。申し訳ない。まさにシャイな方である。カメラマンに指示されないと、顔を決してカメラに向けない。
その後、場所を移してインタビュー。
森見さんとは、一度お会いしたことがある。『四畳半神話大系』が発売になったとき、京都でクリスマスイブにサイン会が行われたのだ。クリスマスイブとは、言うまでもなくデビュー作『太陽の塔』のええじゃないか騒動が行われる日。その日にサイン会をするとは!ということで会社を午後からサボって京都に向かったのが2004年の冬。サインには「孤独地獄を生き延びる!」とありがたくもない言葉を書いていただきました。
あの当時、「なぜ『四畳半神話大系』を本屋大賞は無視するのだ!」と憤っていたのは今は昔、『夜は短し歩けよ乙女』では本屋大賞2位、直木賞ノミネート、山本周五郎賞受賞と、怒涛のごとくのご活躍です。おそらく、来年には直木賞を受賞するのではないでしょうか。そんな森見さんに「彼女がいないのは悪いのか」についてお話を伺ってきました。『太陽の塔』『四畳半神話大系』で、モテない男子大学生の生態を描いた森見さんですが、本人は「モテない」ということを特別意識しているわけではなく、自身の楽しい大学生活を小説にしたらああなった、といった体で、その屈託のなさが非常に面白い感じになったと思います。そういった「モテ」関連の話だけではなく、小津や飾磨といったモデルとなった仲間たちの話、森見さんがご母堂に送ったという小説の話など、『週刊大衆シャイ!』でしか聞けない話も満載の予定。
男性だけではなく、全国の森見登美彦ファンの黒髪の乙女たちも9月19日(金)発売の『週刊大衆シャイ!』は必見ですよ!取材後、「ファンなんです!」と森見さんに声をかけてきた浴衣姿の彼女も是非!