峰なゆか効果おそるべし

ひっそりとブログを始めたのであるが、峰なゆかさんのブログ(http://blog.dmm.co.jp/actress/mine_nayuka/)で取り上げられた途端、数千規模で客が訪れている。素晴らしい。
『週刊大衆シャイ!』は、20代後半から30代前半の男性読者をメインターゲットに据えた雑誌でした。6月12日に創刊号を発売し、その結果を見て次号が出るかどうか、という綱渡り的な形で始まったのですが、無事次号が出ることになりました。その点ではまあ一応の成功、ということになるのですが、万歳三唱をするくらいのハッピーな結果とは言えない微妙なラインでした。雑誌というものは腐るほどの点数が出ています。コンビニに流通することが前提の雑誌も、本当にたくさんの版元が毎日のように出しています。しかし、コンビニの棚には限りがあります。どういうことになるかというと、ある一定期間が過ぎると、雑誌は返品されていきます。ずっと置いておけばもっと売れるかもしれないけれど、そんなことは不可能なのです。一定期間の中でどれだけ売れるか、が雑誌の勝負なわけです。そして、雑誌は毎日毎日配本されるわけですから、自然、古くなった雑誌はどんどんコンビニの棚の後ろのほうに行く。どんどん目立たなくなっていく。そうなったら、指名買いというか、この雑誌を買いたい!という強烈な動機を持つ人しか、わざわざ探してまで雑誌を買おうとはしなくなります。そういう状況の中、新しい雑誌を作るというのは非常に困難な作業なわけです。店頭で初めて見て、面白ければ買うかもしれない。しかし、どんどん雑誌は目立たなくなっていく。広告を大々的に打って、コンビニや書店に行かない人にも興味を抱かせることも出来ない。そんな状況の中、前回の『週刊大衆シャイ!』は戦わなければならなかったのです。店頭で手に取ってもらうため、『週刊大衆』という文字をある程度目立たせました。しかし、この『週刊大衆』というブランドが、20代や30代に大変に訴求するものかというと、そうではなく、どちらかというと40代、50代の男性に訴求するものになっている。そうしたときに、やはり『週刊大衆シャイ!』の読者年齢は、想定した読者よりも高くなってしまったわけです。この状況の中、次号どうするのか。読者年齢を引き下げつつ、コンビニや店頭以外で『週刊大衆シャイ!』のことを知ってもらう、しかも、広告展開をどーんとやるのではない方法で。
そうしたときに思い浮かんだのが、このインターネットでの情報発信ということでした。これがどれだけ効果を出すかは分かりませんが、少なくとも興味を持った人に、店頭以外で情報を発信できる。ネットの海をさまよっているときにたまたま見つけて、興味を持ってくれる。そういうことが可能な状況があるんだったら、やらないよりはやったほうがいいだろう、ということでこのブログを始めました。
雑誌もそうですが、書籍も、出版業界全体で、商品点数が多くなりすぎて、読者が店頭で興味のあるものを探す、ということ自体が難しくなっています。出会う可能性があるものに、店頭で出会えない。そういうミスマッチが、おそらく出版業界全体で起こっています。そのミスマッチは、まだまだ続いていくことでしょう。だったら、この状況の中で出来ることをしていくしかない。『ヤングサンデー』も『KING』も『月刊プレイボーイ』も休刊が決まったり休刊したりしました。こういう雑誌状況の中、おそらくもう、誰もが読める国民的雑誌というものは生まれえないでしょう。あるジャンルの雑誌や、同じ心性を持った読者が集まる雑誌、そういったものが今後の雑誌の中心になっていくだろうと僕は思っているのですが、『週刊大衆シャイ!』も、そういう雑誌になれれば成功だと思っております。20代から30代の男性読者で、実際に童貞か、もしくは心に童貞を抱えている人々。そういう人たちに向けて、僕は雑誌を作っています。一直線にガハガハと恋愛やセックスに向かっていけない、屈折やコンプレックスを抱えた人々。そういう人たちがいっぱいいるはずで、そういう人たちに店頭で届けば、実際この雑誌は30万部くらい行くはずだ!と根拠もなく思っているのですが、そのためには、潜在的な読者のためにこういう雑誌があるよ、という情報を届けなければいけない。そのためのブログなのです。
とりあえず、多くの人の目に触れて、取材している人たちや内容にグッとくるものがあれば、実際に雑誌を買ってほしい。そのためには、このブログ自体が多くの人に知られる必要がある。峰さんのブログで、かなり多くの人がこちらにも飛んできていただいているみたいで、ありがたい限りなのです。
いま読んでいるあなたも、もし『週刊大衆シャイ!』に少しでも興味が沸いたら、いろんなところでリンクしてみてください。そして9月19日(金)に『週刊大衆シャイ!』を買ってみてください。次号、巻末のアンケートで、どこでこの雑誌を知ったか、読者の方に聞いてみようと思っています。そのとき、「店頭で」よりも「広告で」よりも「ネットで」が多かったら、これは面白いではないですか。